「ネズミの身体には、細菌がいるの?」「(仮にいるなら)本当に人間に被害を及ぼすの?」という疑問をお持ちの方はいませんか?
結論としては、ネズミには細菌がいるおそれがあります。ただ、そもそも「細菌」が「ウイルス」や「寄生虫」とどう違うのかが紛らわしく、3つとも「病気の源」くらいの曖昧な理解をしている方が多いでしょう。
そこで本記事では、細菌はウイルスや寄生虫とはどう違い、ネズミの細菌にはどのような種類や特徴があるかを説明します。
ネズミの細菌が人間に与える害を詳しく知ったうえで、ネズミが身近にいたら早急に駆除するようにしましょう。
ネズミに細菌はいる?
結論から言えば、ネズミに細菌がいるおそれはあります。
具体的には、サルモネラ菌や鼠咬症を引き起こすスピリルム・ミヌスといったものが、ネズミの保有する可能性のある細菌に該当します。
参考:
「東京都ねずみ防除指針」被害の実態(平成17年2月発行)- 東京都福祉保健局
ここでは、ネズミの持つ細菌の種類を説明する前に、そもそも細菌とは何かを説明していきます。
そもそも細菌とはどういうもの?
「細菌」と似ているものに「ウイルス」や「寄生虫」がありますが、これらとの違いを踏まえて「細菌」について簡単に言うと、細菌とは「感染症の原因となるものの中で、自己増殖機能を持つもの」となります。
病気の原因となるという意味では、細菌・ウイルス・寄生虫は共通しています。一方、細菌が他の3つと異なるのは、細菌は、栄養源などの条件が整えば、自己増殖が可能な点です。増殖に関する3つの違いを整理すると、以下のようになります。
- 細菌:条件が整えば細胞分裂で増殖できて食品中でも増える
- ウイルス:寄生相手がいないと増殖できず、宿主の細胞を使って増える
- 寄生虫:栄養を盗める宿主がいなければ存在すらできない
なお、細かいことを言えば、これら3つは大きさによっても区別でき、寄生虫>細菌>ウイルスの順に大きいのですが、3つとも人間の目に見えないくらい小さいため、あまり重要な違いとは言えません。
このように、細菌は自己増殖を可能とするのですが、人間の体内に定着したり毒素を出したりして、人間の細胞を攻撃する細菌もあります。また、食品の中でも増えていくので、細菌がついた手で食品を触ったりすると、食事と一緒に細菌を取り入れてしまう危険性もあり注意が必要です。
参考:
微生物とは?|産業大学校
今さら聞けない?菌とは違うウイルスの特徴とは|FUJIFILM
ネズミにいる細菌の種類や特徴
それでは、ネズミの持つ細菌が、どういう菌で、どういう病気になるのかを説明していきます。
いずれもネズミが身近にいるから必ずなるというわけではありませんが、注意しておくに越したことはないでしょう。
腸チフス菌
腸チフス菌は、ネズミが持つ腸チフス菌が飲食物を通して人間に感染するものです。
衛生環境の悪いところで感染しやすい傾向にあり、どちらかというと発展途上国での被害が多いのが特徴です。
感染すると、発熱や頭痛、食欲不振、全身の倦怠感などの症状が現れ、39度~40度の熱が出ることもあります。
サルモネラ菌
サルモネラ菌は食中毒を起こすおそれがあります。
症状は、吐き気や腹痛、38℃前後の発熱、下痢などです。
致死率は高くはないものの、子供やお年寄りが感染すると重要化しやすいのが特徴です。
ねずみを通して食材や食器にサルモネラ菌がつくと感染につながってしまうため、注意が必要な細菌です。
参考:
食中毒(サルモネラ菌)とは? | 知っておきたい!家庭の感染と予防 | サラヤ株式会社 家庭用製品情報
ストレプトバチルス・モニリフォルミス
ストレプトバチルス・モニリフォルミスは、鼠咬症の原因となる細菌です。ハツカネズミ・クマネズミ・ドブネズミ・アレチネズミの口やのどに生息しており、これらのネズミに直接咬まれたり引っかかれたりした際に発症します。
ストレプトバチルス・モニリフォルミスがもたらすのは、鼠咬症の中でもレンサ桿菌型の鼠咬症です。ちなみに、桿菌(かんきん)とは、棒状や円筒状の細菌のことを意味します。
発症すると傷口は潰瘍になり、傷口の周りに発疹ができます。さらに、頭痛や震え、下痢や寒気、39度ほどの発熱といった症状が現れ、死に至ることもあります。
参考:
病原性微生物ストレプトバチルス・モニリホルミス|ジャクソン・ラボラトリー・グループ
スピリルム・マイナス
スピリルム・マイナスも、ストレプトバチルス・モニリフォルミスと同様に、鼠咬症の原因となる細菌です。違いは、スピリルム・マイナスがもたらすのは、らせん菌型の鼠咬症であるという点です。
らせん菌型の鼠咬症は、スピリルム・マイナスに感染したネズミに咬まれた際にだけ感染し、スピリルム・マイナスを人間の口から摂り入れても感染はしません。
参考:
鼠咬症|MSD
レプトスピラ菌
レプトスピラ菌は、レプトスピラ症という急性熱性疾患をもたらす細菌です。熱帯夜亜熱帯地域において、比較的よく存在する細菌です。
レプトスピラ菌を保有している「ネズミの尿」が染み込んだ土壌や水に、人間の皮膚や粘膜が接触すると、体内に菌が入って感染します。
症状としては、発熱、悪寒、頭痛、筋肉痛、腹痛などに始まり、出血したりもします。発症すると致死率が20~30%もある恐ろしい細菌です。
以上のように、ネズミはさまざまな病気の原因になり得るので、不安を感じるようでしたらお気軽にご相談ください。
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まずは被害状況をお聞かせください。
ネズミの細菌による被害は深刻!
ネズミの被害に遭っているなら、すぐに駆除したほうが良いです。
なぜなら、上記のように、ネズミの細菌にはさまざまな種類があり、身近にいると不安が大きいからです。
さらに言うと、ネズミには以下のように細菌以外の被害もあるため、なおさら早急に駆除することが重要となります。
精神的被害
精神的被害として、ネズミは不眠症やネズミ過敏症をもたらします。
ネズミは住人が何時くらいに就寝するかを認識しており、住人が寝静まった頃に行動を開始します。すると、ガサガサ、ゴソゴソといった音がして、その恐怖心から緊張や不眠に陥る可能性があります。
ひどい場合、ネズミ以外の物音にも過度に敏感になるネズミ過敏症になってしまうこともあります。
火災のリスク
ネズミは生涯伸び続ける歯をとぐために、家中のコードをかじります。
すると、漏電につながり火事が発生してしまう事故が起こり得ます。
ネズミと火事はイメージが結びつきにくいかもしれませんが、実は繋がっているのです。
経済的被害
ネズミがいると、電化製品の配線がかじられたり、食品が食べられたり、ふすまの角や畳のヘリをかじられたりして、家中のあらゆるものが劣化します。
そうなれば、それらを取り換えるための経済的な負担が発生してしまいます。
その他の被害
上記の他にも、糞尿による悪臭やシミ、繁殖による生体数の急速拡大、子供やお年寄りを咬むなどの被害があり、ネズミによる被害は多岐にわたります。
ネズミの駆除は専門家に任せるべき
ネズミの被害でお困りなら、専門家に任せてしまうのも良い方法です。
その理由の1つは、ネズミの細菌はネズミにくっついているだけではなく、ネズミの巣や通り道、フンにもいる可能性がゼロではありません。
汚染されたおそれのある場所は徹底的に洗浄する必要があり、自分で掃除・消毒をしても不十分になりやすいので要注意です。
また、もし自分で追い出せたとしても、ネズミが入れる1~1.5cm程度の侵入経路を徹底して塞がないと再発してしまいます。
専門家以外がネズミの侵入経路を塞ぎ切るのは現実的に困難でしょう。
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まとめ
繰り返しになりますが、ネズミには細菌がいるかもしれません。
さらに、ネズミは細菌だけでなく、精神的被害、火災のリスク、経済的被害ももたらします。
自分で対策しようとしても、清掃・消毒や侵入経路対策を素人の方が自分で行うのは困難ですので、ぜひ一度ハウスプロテクトにご相談ください。