【ウイルスの貯水池】コウモリが媒介する病気や感染症リスクについて解説!

「コウモリ」というと、なんとなくダークで不気味なイメージがありますよね。

イメージだけではとどまらず、実はコウモリには感染症のリスクがあります

身近にコウモリがいるなら、放置しておくのはおすすめできません。

今回は、そんなコウモリが媒介する病気・感染症について解説しています。

コウモリの存在によるリスクを知って、適切な対策を取ってください。

コウモリは「ウイルスの貯水池」で感染症のリスクがある

コウモリは「ウイルスの貯水池」と言われています。

なぜ、そんな名前で呼ばれるようになったのでしょうか?

その理由は3点あります。

まず、コウモリは「寿命が5年から50年くらい」と小型の哺乳類の中では長いため、ウイルスが存続するのに適しています。

また、空を飛べる唯一の哺乳類で、長距離を移動してウイルスを広い範囲に運ぶことができます。

そして人類と同じ哺乳類なので、人間と遺伝子的に近く、他の動物よりも「コウモリから人間」のルートでの感染が起こりやすい傾向にあります。

このような理由から、「コウモリはあらゆる面で、感染症のリスクが非常に高い」と言えます。

新型コロナウイルスもコウモリが媒介したという説も?

 

専門家の中でも意見が分かれるところがありますが、現在猛威を奮っている「新型コロナウイルス」は、コウモリが媒介したという説があります。

また、日本国内のコウモリの糞から、新型コロナウイルスの遺伝子情報と81.5%一致するという、比較的近い遺伝子を持ったウイルスが見つかったという事例も出てきています。

下記リンクによると、人間への感染はしないとのことです。

参考:
コロナに近いウイルス 国内のコウモリのふんに ヒトに感染せず|NHK

そのほかにもコウモリは、「SARSコロナウイルス、狂犬病ウイルス、ニパウイルス感染症、ヘンドラウイルス感染症、ヒストプラズマ症」など、死に至る可能性のある恐ろしいウイルスや病原菌を保菌している恐れがあります。

日本では、これらのウイルスがコウモリから人間へ感染した事例はありません。

ただ、日本のコウモリに関する研究が進んでいない部分があり、コウモリの体内にある病原体の保有状況やその危険性などは未知数です。

感染の前例がなかったからとはいえ、単純に感染リスクの評価はできません。

コウモリを発見した際は、触るなどもってのほか、できるだけ近寄らないように心がけましょう。

参考:
日本獣医学会のQ&A- コウモリの感染症について

コウモリが媒介する可能性のある病気をご紹介

今までの文章で、コウモリにはさまざまな感染症へのリスクがあることを分かっていただけたかと思います。

では、具体的にどのような病気になる可能性があるのでしょうか?

ノミやダニ

コウモリによる被害のなかには、コウモリに寄生している「ダニやノミ、トコジラミ」などの害虫による被害もあります。

ダニやノミなどの寄生虫は夜間、私たち人間が睡眠を取っているところを狙います。

布団に入り、首や手足など肌の露出が多い部分を刺して吸血していくのです。

刺された患部から、直後ではなく数日経って、赤い腫れやかゆみなどの症状が出ます。

特に、ダニは皮膚の柔らかい部分を狙うことが多いので、標的になりやすいのが赤ちゃんや小さい子供です。

赤ちゃんの皮膚はやわらかいため、全身どこでもダニに刺される可能性があります。

赤ちゃんの赤い斑点のようなものが出来ていたら、ダニに刺されてしまった恐れがあります。

特に小さな子供のいるご家庭は注意してください。

参考:
ウナコーワ【公式サイト】|ウナニュース|かゆいブツブツ!これってダニ?あせも?

狂犬病

狂犬病は、医療が発達した現在でも治療方法が確立されていません。

かかってしまったら最後、ほぼ100パーセントの確率で死亡するという恐ろしい病気です。

現在でも、全世界で年間5万人以上が命を落としていると言われています。

具体的な症状は、下記の通りです。

初期症状:発熱、頭痛、倦怠感、筋肉痛、疲労感といった風邪のような症状
咬まれた部位の痛みや知覚異常
興奮や不安状態、錯乱・幻覚、攻撃的状態、水を怖がるなどの脳炎症状
昏睡から呼吸停止

「発症してから死亡するまでおよそ1〜3ヶ月」と、非常に早いペースで容体が悪化するのも、狂犬病の特徴です。

狂犬病は、一般的には狂犬病ウイルスを保持している個体に噛まれたり、傷口を舐められたりすることで感染すると言われています。

日本では、1957年以降は発生していませんが、念のために知っておくと良いでしょう。

参考:
狂犬病とは – 国立感染研究所

SARS(重症急性呼吸器症候群)

今から20年ほど前、世界各地で流行した「SARS」という病気をご存知でしょうか。

SARSは発症後の致死率が14~15%とかなり高めで、恐ろしい病気です。

また、致死率を年代別に見ると、若い世代では低いものの65歳以上ではなんと50%以上になります。

具体的な症状は、下記の通りです。

初期症状:発熱、筋肉痛など、インフルエンザのような症状
肺炎、咳、呼吸困難、下痢

ただし、コウモリが媒介する可能性があるという程度で、まだ確定的なわけではありません

過剰に心配する必要はないものの、身近にコウモリがいるならさまざまなリスクが考えられることは知っておくと良いでしょう。

参考:
重症急性呼吸器症候群(SARS)- 厚生労働省検疫所

以上、いろいろな症状について解説しました。

日本で確認されていないものも多いですが、コウモリは糞尿によって衛生面を悪化させるなどさまざまな被害をもたらします。

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コウモリ駆除について

再度お伝えしますが、コウモリやコウモリの死骸、糞などを見かけても、絶対に近寄らないでください。

病気にかかってしまう可能性があります。

健康に関わる問題ですので、コウモリの駆除については、かなり慎重に検討していく必要があります。

コウモリ駆除に関しては、自力でなんとかなると思わない方がいいです。

コウモリ駆除は法律上の制限あり

感染へのリスクがあるのはもちろんですが、自力でのコウモリ駆除を決してお勧めできない第一の理由は、そもそも「許可のないコウモリの駆除は法律で禁じられている」ためです。

コウモリは「鳥獣保護管理法」という法律で守られており、触れたり捕獲したりするには自治体への許可と連絡が必要です。

ということで必然的に、コウモリの駆除は「家から追い出す」という手法をとることになります。

しかし、家から追い出す」だけの対策では、コウモリがまた戻ってきてしまう可能性があります。

それならば、コウモリがもう一生入って来れないようにと、コウモリの侵入経路を塞ごうとする方もいらっしゃいますが、コウモリの侵入経路対策は困難を極めます。

わずか1〜2cmほどのすきまがあれば、そこから侵入できししまうのがコウモリという動物です。

家にある1〜2センチのすきまを全て埋めるとなると、かなりの手間になりますし、すきまを見落としてしまうかもしれません。

近所にコウモリがいたら専門業者に依頼しよう

コウモリを発見した場合、自力でなんとかしようとせず、初めからコウモリ駆除専門業者に任せてしまいましょう。

業者に依頼するだけで「法律上の問題、侵入経路対策の難しさ、感染リスク」などのコウモリ駆除の難所を全て解決することができます。

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