「近頃夕方になるとコウモリの姿を見かける」「建物にコウモリの糞らしきものを見た」など、身近にコウモリがいる場合に活用されるのが超音波発生装置です。
超音波によってコウモリの活動の邪魔をして遠ざけることを狙うものですが、使用方法や安全性に不安がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実は、コウモリ対策の超音波は適切に使用しなければ効果がありませんし、人間にも不調が生じる場合があるので要注意です。
この記事では、超音波によるコウモリの追い出しの仕組みや、活用される周波数、超音波による人間への影響などについて解説します。
理屈を理解した上で正しく使用し、コウモリ被害を解決しましょう！
コウモリを超音波で追い出せる理由や周波数
まずそもそも、なぜコウモリを超音波によって追い出せるのかについてから確認していきましょう。
コウモリは超音波を発し、その超音波がどこかにぶつかってはねかえって返ってくるまでの時間で、対象物までの距離や対象物の方角を確かめています。
超音波で判断しているので、暗闇でも壁や障害物にぶつからずに飛び回れるというわけです。
したがって、コウモリの使っている周波数の超音波を発生させることで、コウモリが混乱することを狙えます。
超音波が飛び交っていて対象物について判断しにくい場所は居心地が悪く感じ、離れていくことを期待する駆除方法です。
コウモリの使用している超音波の周波数
種類によって使用している超音波の周波数は異なりますが、コウモリはおおむね20kHz（キロヘルツ）〜100kHzの周波数を出しています。
アブラコウモリは30kHz〜50kHzの周波数、キクガシラコウモリは65kHz〜70kHzの周波数、ヒナコウモリは20kHz〜40kHzの周波数が目安です。
超音波装置を使用するときは、コウモリを混乱させられる周波数を発するようにしましょう。
人間にコウモリ駆除の超音波の周波数は聞こえる？
そもそも超音波は基本的に「人間には聞こえない高い音」とされています。
人間に聞こえる可聴域（聞こえる範囲）は約20Hz～23kHzです。
また、コウモリは先ほどお伝えした通り、20kHz〜100kHz程度となっています。
したがって、23kHzを超える周波数を発するようにすれば、人間には超音波が聞こえません。
ただし人間の聞こえる周波数も人によって差があり、子供や若者には超音波が聞こえやすいといわれています。
したがって、子供や若者がご家庭にいらっしゃるようであれば、超音波による追い出しは慎重に検討するべきです。
超音波装置やアプリのコウモリ駆除の効果は？
コウモリの駆除方法には忌避剤のように独特な強いニオイを発するものもありますが、変わったニオイが苦手な方は無臭の超音波装置を使用すると良いでしょう。
しかし超音波は障害物があると上手くコウモリに届かない可能性があります。
そのため有効に超音波を発生させてコウモリを追い出すには、駆除装置の種類や数について部屋の広さや設置場所を考慮した上で選ぶことが重要です。
ちなみに、スマートフォンで使える超音波アプリでは、追い出し効果はあまり期待できないという声がインターネット上でもたくさん見かけられます。
実際に駆除現場でiPhoneを使用し駆除アプリを検証したところ、残念ながらあまり効果が見られませんでした。
▼コウモリ駆除アプリについては、以下の記事で詳しく解説しています。
周波数も記載！コウモリ駆除の超音波装置の例
「どのような超音波装置があるのかイメージができない」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ここで、コウモリにも使用ができる超音波装置を3つご紹介します。
1｜動物撃退器 令和3年進化バージョン（OMitor）
充電方法は「ソーラーパネル充電」と「USB充電」が可能な超音波装置です。
- ５種類の超音波ダイヤル機能付き
- 対応周波数｜13.5kHz～28.5kHz
- 強いLEDフラッシュ機能で威嚇も可能
- 完全防水加工
感知範囲は正面には110度、距離10m（2m～10mの調整は可能）。こちらの超音波装置はコウモリや他の動物を感知すると、強い光と警告音を発するところがポイントです。
そのため屋内での使用は難しく、屋外で使用する場合も近隣住人の迷惑にならないよう配慮は必要となります。設置方法は、壁に掛けたり土のある部分に差し込んだりして設置してください。
2｜害獣・害虫撃退器（FUNKID）
充電方法は、充電ケーブルによるコンセント式の超音波装置です。
- 超音波は11種類から選択が可能
- 対応周波数｜20kHz～40kHz
- 360度全体に超音波を発生でき、有効範囲は300mで大面積に有効
光や音などの機能がないため屋内での使用ができます。「普通」と「増強」モードの切り替えも可能です。
3｜害獣駆除装置（Benefast）
充電方法は、充電ケーブルによるコンセント式の超音波装置です。
- 7段インバータ・360度方向に超音波を発生が可能です。
- 対応周波数｜100kHz
- 約300㎡（約180畳分）と広範囲に効果があります。
電源が確保できる、屋内で使用が可能です。またこちらの超音波装置は「有人モード」と「無人モード」に切り替えができるので便利ですね。コウモリが聞こえる可聴域は約2kHz～400kHzなので、こちらの超音波装置はコウモリの駆除に最適といえます。
注意！超音波のコウモリ対策の効果は限定的
超音波装置を使い、コウモリを追い出すことは一時的にならできる可能性があります。
しかしコウモリは段々と超音波に慣れるため、効果が徐々に薄れてくる点には気をつけなければなりません。
そのため、せっかくコウモリの追い出しに成功しても、それだけだと戻ってくる可能性が高いです。
超音波はペットに悪影響の可能性も
超音波は、害獣や害虫だけでなく同じように他の動物にも影響があります。
犬 67Hz～60kHz｜猫 60Hz～64kHz｜ハムスター 80Hz～45kHz｜ウサギ 360Hz～42kHz｜など可聴域を見ていただくとわかりますが、超音波装置の数値と重なる部分があります。そのため、ペットを飼っているご家庭では、超音波装置の使用をする場合に注意が必要ですね。
鳥獣保護管理法にコウモリは守られている
「超音波以外の駆除を試したい」とお考えの方もいらっしゃるでしょう。
しかし、コウモリは「鳥獣保護管理法」の法律により守られています。
そのため勝手に駆除や殺傷することは禁止されており、自分ができる駆除はコウモリを追い出すことのみです。
もし自分で駆除をするとき誤ってコウモリを傷つけてしまった場合には、1年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金を科せられる可能性があるので、十分な注意が必要です。
超音波だけではNG！コウモリ被害の根本的な解決方法は？
コウモリ駆除の根本的な解決方法は、侵入口の封鎖です。
入り口をなくさなければ、超音波を発し続けていても慣れられてしまって被害は再発します。
コウモリは1cm～2cmほどの隙間から出入りが可能です。
そのため、侵入口の封鎖の際には細かい編み目の金属や、金属製のプレート、パテなどで徹底的に塞ぎます。
また、糞尿による被害のリスクもあるので、専門的な清掃や消臭も行うべきでしょう。
根本的な解決にはプロの業者に依頼するのがベスト
コウモリ被害を根本的に解決するために必要な侵入口の封鎖は、専門知識がなければ難しいです。
ご自身で「すべて封鎖できた」と思っていても、封鎖しきれておらずコウモリが入り込むことは珍しくありません。
もしも業者選びにお悩みでしたら、当社「ハウスプロテクト」にお任せください！
「ハウスプロテクト」はコウモリ駆除の実績が豊富にありますので、あらゆるケースでのご相談に応じられます。
24時間365日、いつでもお問い合わせお待ちしております。
まとめ
超音波装置を使用してコウモリの駆除は可能です。
しかし、侵入口の封鎖のような根本的な対策をしないと、超音波に慣れたコウモリは戻ってきます。
また、コウモリは直接触らなくても、糞尿による健康リスクがあるので要注意です。
安心安全のためにも、プロの駆除業者へ相談することをおすすめします。
「ハウスプロテクト」ではコウモリの駆除はもちろんですが、再発防止の施工にも自信がありますし、コウモリの糞尿の清掃・消臭・消毒も全てお任せいただけます。
「コウモリがいるか確証はないけど……」といったご相談でも、お気軽にハウスプロテクトへご連絡ください！
