「近頃夕方になるとコウモリの姿を見かける」「建物にコウモリの糞らしきものを見た」など、コウモリによる糞尿の被害や、コウモリが建物内に巣を作っているなどでお悩みではないでしょうか。
近年では、コウモリは市街地や平野地で生息しています。またコウモリはわずか5cmと身体は小さく、羽をたたむと1cm~2cm位の隙間から侵入が可能。そのため、住宅地にある建物へのコウモリ被害は後を絶ちません。
そのため、超音波装置を使い自分でコウモリを撃退できないかと考えているけれど、超音波の音は人間には聞こえるのだろうか?と心配にもなりますよね。
こちら記事では、超音波装置の仕組みや周波数、超音波による人間への影響を解説します。
人間に超音波装置は聞こえるのか
まずは、超音波の仕組みから説明します。超音波は基本的に「人間には聞こえない高い音」とされています。
人間に聞こえる可聴域(超音波が聞こえる範囲)は約20Hz(ヘルツ)~23kHz(キロヘルツ)。また、コウモリが聞こえる可聴域は約2kHz~400kHzと広範囲で音を聞きとることが可能です。
そのため、超音波装置を選ぶときには人間が聞こえる23kHz以上の周波数を出すものを選ぶとよいでしょう。
しかし、個人差はありますがお子様や20代位の年齢の若い方は、可聴域が広いため超音波をキャッチする可能性も。そのため年齢が若い方と同居している場合には、注意をしてご使用ください。
参考:音楽研究所│動物の可聴域
超音波装置の駆除効果
害獣駆除をしている業者も使用している「超音波装置」。コウモリが嫌がる高い音を発生させることで、撃退するには最適なアイテムです。またコウモリの駆除方法で忌避剤独特な強いニオイが苦手な方は、無臭の超音波装置を使用するといいでしょう。
しかし超音波装置は障害物があると超音波を遮る可能性があり、全体に行き渡らない場合もあります。そのため有効に超音波を発生させるには、駆除装置の種類にも異なりますが広さや設置場所を考慮し、複数台設置の検討が必要です。
超音波アプリの駆除効果
スマホで超音波アプリを使用し、モスキート音(17kHz前後)を発生させることで、コウモリを追い出す方法もあります。しかし、超音波アプリのレビュー欄を確認すると効果はさまざまで、アプリを使用しているとスマホが熱をもつなどのトラブルも。
また実際に駆除現場でiPhoneを使用し駆除アプリを検証したところ、残念ながら効果が見られなかったためおすすめできません。
≪参考コラム≫
コウモリ駆除アプリがあるって本当?口コミや現場での検証結果について
コウモリの超音波装置
それでは、コウモリにも使用ができる超音波装置を3つご紹介します。
1|動物撃退器 令和3年進化バージョン
出典画像:Amazon
- 5種類の超音波ダイヤル機能付き
- 対応周波数|13.5kHz~28.5kHz
- 強いLEDフラッシュ機能で威嚇も可能
- 完全防水加工
充電方法は「ソーラーパネル充電」と「USB充電」が可能です。感知範囲は正面には110度、距離10m(2m~10mの調整は可能)。こちらの超音波装置はコウモリや他の動物を感知すると、強い光と警告音を発するところがポイントです。
そのため屋内での使用は難しく、屋外で使用する場合も近隣住人の迷惑にならないよう配慮は必要となります。設置方法は、壁に掛けたり土のある部分に差し込んだりして設置してください。
2|FUNKID 害獣・害虫撃退器
出典画像:Amazon
- 超音波は11種類から選択が可能
- 対応周波数|20kHz~40kHz
- 360度全体に超音波を発生でき、有効範囲は300mで大面積に有効
充電方法は、充電ケーブルによるコンセント式。光や音などの機能がないため屋内での使用ができます。「普通」と「増強」モードの切り替えも可能です。
3|害獣駆除装置
画像出典:Amazon
- 7段インバータ・360度方向に超音波を発生が可能です。
- 対応周波数|100kHz
- 約300㎡(約180畳分)と広範囲に効果があります。
充電方法は、充電方法は、充電ケーブルによるコンセント式。そのため電源が確保できる、屋内で使用が可能です。またこちらの超音波装置は「有人モード」と「無人モード」に切り替えができるので便利ですね。
コウモリが聞こえる可聴域は約2kHz~400kHzなので、こちらの超音波装置はコウモリの駆除に最適といえます。
鳥獣保護管理法にコウモリは守られている
コウモリは「鳥獣保護管理法」の法律により守られています。そのため勝手に駆除や殺傷することは禁止されており、自分ができる駆除はコウモリを追い出すことです。
もし自分で駆除をするとき誤ってコウモリを傷つけてしまった場合には、1年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金を科せられる可能性があるので、十分な注意が必要ですね。
超音波の効果は限定的
超音波装置を使い、コウモリを追い出すことは有効です。しかしコウモリは段々と超音波に慣れるため、効果が徐々に薄れてきます。そのため、せっかくコウモリの追い出しに成功しても、戻ってくる可能性が高いのです。
超音波はペットに悪影響の可能性も
超音波は、害獣や害虫だけでなく同じように他の動物にも影響があります。
犬 67Hz~60kHz|猫 60Hz~64kHz|ハムスター 80Hz~45kHz|ウサギ 360Hz~42kHz|など可聴域を見ていただくとわかりますが、超音波装置の数値と重なる部分があります。そのため、ペットを飼っているご家庭では、超音波装置の使用をする場合には注意が必要ですね。
≪参考コラム≫
コウモリ駆除の超音波はペットに悪影響を及ぼす可能性あり!その理由について
コウモリ駆除の根本解決とは
コウモリ駆除の根本的な解決方法は、侵入口の封鎖と糞尿による専門的な清掃や消臭などの対策が必要となります。コウモリは1cm~2cmほどの隙間から出入りが可能です。そのため、侵入口の封鎖には細かい編み目のものや、金属製の孔子プレートなどで塞ぎます。
こちらの写真は、当社がコウモリの駆除のとき天井裏に残された大量の糞です。ぞっとするほどの量ですね。このような状態になると、天井裏の木材が腐ったり断熱材がボロボロになったりするため、交換が必要となります。
さらにコウモリの糞はとても崩れやすく、空気中に飛散しやすいのが特徴です。またコウモリの糞尿には、病原菌やウイルスがあります。そのためご自身で清掃や消臭、消毒をする場合には感染症やアレルギーなどの防止のために、ゴム手袋やマスクを着用してください。
さいごに
超音波装置を使用してコウモリの駆除は可能です。しかし、侵入口の封鎖や糞尿による被害などの対策をしないと、超音波に慣れたコウモリが戻ってくる可能性もあります。
またコウモリは鳥獣保護管理法に守られているため、誤って捕獲してしまうとリスクを伴います。安心安全のためにも、プロの駆除業者へ相談することをおすすめします。
ハウスプロテクトではコウモリの駆除はもちろんですが、リフォーム会社が母体となっているため、再発防止の施工にも自信があります。さらにコウモリの糞尿などの清掃・消臭・消毒も全てお任せいただけます。
コウモリがいるか確証はないけど……といった相談でも、お気軽にハウスプロテクトへご連絡ください。無料にて、相談や現地調査へお伺いします。