イタチの捕獲や駆除に関する市区役所や自治体への手続きについて解説

イタチの捕獲や駆除をするには、自治体の許可が必要であることをご存知でしたか?

もし、許可を取らずに捕獲や駆除をしてしまった場合、懲役もしくは罰金を課せられる可能性があります。

今回は、イタチの捕獲や駆除に関する手続きについて主に解説しています。ぜひ参考にしてみてください。

イタチの駆除にかかる手続きとは?

イタチの駆除にかかる手続きは地方自治体に委任されています。そのため、細かな流れは自治体によって異なってきます。参考までに、東京都での申請の流れを簡単にまとめてみました。

①申請書、捕獲をする必要性を示した書類、捕獲する場所の図面、捕獲に使う猟具の図面、害獣による被害写真など(ケースにより提出書類が増える)を窓口へ提出する。
②申請受理と同時に「受理証」が交付される。
③「受理証」と「証明書」を交換してもらう。※記載ありませんでしたが、証明証発行までおそらく数日の期間が空くことが予想されます。
④捕獲の際は、許可証を必ず携帯する。
⑤許可証は、効力を失った日から30日以内に窓口に返納する。返納の際、捕獲の報告も同時に行う。

上記のように複数の手続きが必要になる場合がありますので、申請前にお住まいの自治体の窓口へ相談してみましょう。

参考:
野生鳥獣の捕獲について|東京都環境局

イタチの許可のない捕獲は「鳥獣保護管理法」で禁じられている

それではなぜ、イタチの駆除に自治体の許可が必要なのでしょうか?

「鳥獣保護管理法」という法律でイタチなどの野生生物は乱獲から守られています。そのため、家の中に侵入してきて困るからと安易に捕獲や駆除をしてしまうと、法律違反となり、1年以下の懲役または100万円以下の罰金を課せられる可能性があります。

同法では、イタチを捕獲する場合には、保健所や地方環境事務所の指示に従う旨が定められています。

下記は、東京都環境局ホームページ(野生鳥獣の捕獲について)より引用したものです。イタチなどの「有害鳥獣」に対する考え方が記されています。

有害鳥獣捕獲の基本的考え方

有害鳥獣の捕獲は、鳥獣による生活環境、農林水産業又は生態系に係わる被害が、現に生じているか又はそのおそれのある場合に、その防止及び軽減を図るために行うものとします。
また、捕獲は、原則として被害防除対策によっても被害等が防止できないと認められるときに行うものとします。

つまり、理論的に言えば「①イタチなどの有害鳥獣に生活を脅かされていて、かつ、②被害防止のためには捕獲以外考えられないとき」に限定して捕獲ができるということです。捕獲のためには、①、②を同時に証明しなければいけません。

「難しそうだし、早く解決したい」という場合はプロに依頼するのがベストです。

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行政への申請が認可されたら

行政への申請が認可されたら、侵入口の封鎖や、イタチ撃退グッズ・捕獲トラップの使用により、イタチを撃退していきましょう

対策が不十分だった場合、被害が治らない、再発するなどの可能性がありますので徹底して行いましょう。ここでは、イタチ撃退グッズ・捕獲トラップ・侵入口の封鎖について解説しています。

イタチ駆除対策①忌避剤

忌避剤は、イタチの苦手な匂いを利用したイタチ撃退グッズです。

下記の画像リンク先の商品は、イタチの苦手な「木タール液」と「唐辛子」を使用しています。その他、イタチは「木酢液」「クレゾール石鹸液」「ニンニク」「漂白剤」「酢」の匂いが嫌いです。中には、これらの材料を元にして、自作の忌避剤を設置される方もいらっしゃいます。

イタチ駆除対策②燻煙剤

燻煙剤は、煙を利用したイタチ撃退グッズです。有名な商品でいうと、「バルサン」が燻煙剤にあたります。

使用の際は、ペットや赤ちゃんが誤って煙を吸ってしまわないように注意しましょう。

イタチ駆除対策③超音波

イタチは超音波を嫌がると言われています。これを利用し、超音波装置や超音波発生アプリによってイタチを追い払う方法があります。

超音波装置のメリットは、忌避剤や燻煙剤と違い、人間にほぼ影響がなくイタチだけを追い払えるという点です。超音波は人間にはまず聞こえないので、快適に生活できます。

超音波は壁や板などの障害物があると退治効果が落ちるため、超音波が出る範囲には障害物を置かないようにしましょう。また、若い世代の方が家にいらっしゃる場合、超音波を聞き取れてしまう場合がありますので注意してください。

イタチ駆除に超音波は有効?プロ目線で効果や持続時間について解説

イタチ駆除対策③捕獲器

イタチ捕獲器も市販されているほか、貸し出しを行っている自治体もあります。ぜひご活用ください。

トラップの仕掛け方は以下の通りです。

イタチの通り道に、捕獲器とエサ(鶏肉や魚肉)を設置します。その際、エサはトラップに固定しておきましょう。トラップに滞在する時間を長くなった結果、捕まえやすくなります。

設置後は、定期的に現状を確認しましょう。トラップにかかったイタチを見つけたら、早めの対応が必要です。捕獲後の対応は自治体ごとに異なりますので、事前に確認し、把握しておきましょう。行政の担当者が殺処分を行う場合と、手続き申請した捕獲者が殺処分を行う場合があるようです。

一匹捕まえた後も、他に仲間がいる可能性があります。根気よく捕獲を続けましょう。また、一定期間、罠を設置しても効果がないときは設置場所を変更しましょう。

イタチ駆除対策④侵入経路の封鎖

イタチの捕獲に成功したとしても、仲間のイタチが家の外にいる可能性があります。被害の再発を防ぐため、侵入経路の封鎖も行いましょう。

屋根の隙間、通風口や換気扇、エアコン導入部や室外機近くの壁穴、排水パイプ、縁の下など、家の中にある隙間や穴を埋めていきましょう。せっかく塞いだ箇所をイタチにこじ開けられないように、金網やパテを使って塞いでいきます。イタチは3cm程の空間があれば通り抜けてしまうと言われていますので、小さな隙間でも見落とさないよう注意が必要です。

対策についてまとめ

ここまでイタチ捕獲・駆除にかかる手続きや、捕獲方法について解説してきました。

面倒な書類手続きから、身体を張る侵入経路対策や捕獲器の設置に至るまで、全て皆さんの力で行う必要があるため、難易度は高めです。

それならば、忌避剤や燻煙剤などの追い出し対策で対応できないのかとお考えの方もいらっしゃるかもしれませんが、その場合、被害の元凶であるイタチが生き残っていることと、侵入経路が塞がっていないことから、被害が再発する危険性があります。

そこで、イタチの捕獲や駆除をしたいとお考えの方におすすめなのが、イタチの駆除専門業者への依頼です。依頼料はかかるものの、面倒で難しいイタチ駆除を業者に任せることができます。まずは業者に連絡し、現地調査と見積もりを依頼しましょう。

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