「夜になると、天井からキーキー、バサバサという物音がする…」
「最近、家の周りで黒いフンを見かける…」
そんな異変が起きていませんか?
これらの異変は、あなたの家にコウモリが住み着いたサインかもしれません。
コウモリに住み着かれた場合、騒音や健康面など二次被害が発生する可能性がありますので決して放置してはいけません。
本記事では、コウモリの「巣(ねぐら)」の特徴をはじめ、巣を作られたサインや対処法をプロの目線で詳しく解説します。
コウモリを巣から追い出す際の注意点や放置した場合の被害も紹介しますので、二次被害に遭いたくない方はぜひご確認ください。
そもそもコウモリは巣を作るの?
「コウモリの巣」と聞くと、鳥が木の枝などで作る、おわん型の巣をイメージする方が多いのではないでしょうか。
まずは、その基本的な疑問からお答えしますね。
コウモリは鳥のように枝や藁で「巣」を作りません
結論から言うと、家に住み着くタイプのコウモリ(アブラコウモリ)は、鳥のように巣材を集めてきて巣を作ることはありません。
コウモリは、巣を作るというより「居心地の良い隠れ家を見つけてそこに集団で住み着く」という習性を持っています。
安全な隠れ家を「巣(ねぐら)」として集団で生活します
では「コウモリの巣」とは何なのかというと、コウモリたちが集団でぶら下がって休息したり、子育てをしたりする「場所」そのものを指します。
私たち人間にとっての「家」と同じような感覚で、一度気に入った場所を「巣(ねぐら)」として利用し続けるというわけです。
コウモリの巣(ねぐら)が作られやすい場所
コウモリの巣(ねぐら)が作られやすい場所には、以下のような特徴があります。
- 雨風を防げて暖かい
- 侵入するための隙間がある
- 虫が集まりやすい
- ぶら下がる場所がある
①雨風を防げて暖かい
コウモリは、体温をいつも一定に保たなければ死んでしまう恒温動物です。
そのため、コウモリは、「雨風を防げて暖かい、体温を一定に保ちやすい環境」を好みます。
そんなコウモリが定住する巣を作る条件として、同じく恒温動物である人間が建てた人家は最適です。
具体的に、以下のような熱がこもりやすい場所に住み着く傾向があります。
- 断熱材の入った壁の中
- 太陽の熱で気温が上がる屋根裏
- エアコンの室外機の裏
このように、コウモリは人家の中でも特に熱がこもりやすい場所を好みます。
②1cm前後の隙間がある
コウモリは、1cm前後の隙間があれば、簡単に侵入できてしまいます。
具体的には下記のような場所が当てはまります。
- 窓やドアの隙間
- 換気口・通風口
- エアコンや室外機の配管の隙間
- 屋根と壁の隙間
- シャッターの隙間
- 雨戸や戸袋の隙間
- 経年劣化などで壁にできたヒビ
特に築年数の古い家の場合、老朽化が進んで多くのヒビや隙間ができているため、当てはまる方は注意しましょう。
③虫が集まりやすい
コウモリは、虫を主食にしています。
そのため、虫が集まりやすい場所に巣(ねぐら)を作る傾向があります。
具体的には、以下のような場所にコウモリが集まる傾向があります。
- 自然豊かな環境
- 近くに川が流れている
- 電灯が立っている
このように近所に虫が多く集まりやすい場所がある場合、コウモリに巣を作られやすくなってしまいます。
④ぶら下がれる場所がある
コウモリがぶら下がれる場所が周囲にある場合、注意が必要です。
具体的には、以下のような場所が挙げられます。
- 軒下や屋根裏
- 家の柱
- 倉庫や工場
これらの場所は、餌を探しに出かけたコウモリが一時的に休む場所として利用することが多く、それがそのまま「ねぐら」となってしまうケースもあります。
コウモリは、こうした場所を利用することで、地上に生息するヘビなどの天敵から身を守ります。
動物にとって、安心して過ごせる場所を「ねぐら」とするのは自然な行動ですよね。
コウモリの巣の特徴:見た目について
コウモリの巣(ねぐら)は、一般的に考えられるような「木材やおが屑を集めて、周囲を囲んていく」タイプのものではありません。
またコウモリは自分で巣を作るのではなく、巣になりそうな場所を間借りして生活します。
そんなコウモリの巣は、ぱっと見で見分けられないため、予想される周辺でコウモリの羽音や糞を確認することをおすすめします。
コウモリの気配を感じるけど、どこを巣にしているかわからない場合は、まずは一度、プロの害獣駆除業者へ相談してみることをおすすめします。
クチコミ・実績業界トップクラスを誇る「ハウスプロテクト」では、通話料をはじめ、現地調査や見積もり作成もすべて無料で承っております。
コウモリの巣を特定できそうにない場合は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
コウモリの巣の特徴:実際の映像を紹介
以下、実際に軒下の隙間にできたコウモリの巣(ねぐら)の映像です。
わずかな隙間から続々と出てくるコウモリの姿に驚く方も少なくないと思います…。
ちなみに、このケースの場合だと、30匹以上も潜んでいたとのことです。
引用元:「無限列車」ならぬ「無限コウモリ」軒下に住み着くコウモリを追い出す様子|ハウスプロテクトの害獣VLOG
コウモリは、この映像のように巣を作ることもあります。
コウモリの巣の特徴:まとめ
ここでは、コウモリの巣(ねぐら)の特徴を下記に分けてまとめました。
- コウモリの巣が予想される場所
- 巣の周辺でよく起こること
以下でそれぞれご確認ください。
・断熱材の入った壁の中
・エアコンの室外機の裏
・窓やドアの隙間
・換気口・通風口
・エアコンや室外機の配管の隙間
・屋根と壁の隙間
・シャッターの隙間
・雨戸や戸袋の隙間
・経年劣化などで壁にできたヒビ
・自然環境が豊かである
・近くに川が流れている
・電灯が立っている
・軒下、屋根裏
コウモリの巣やその周辺でよく起こること
・羽音が聞こえる
・糞が落ちている
コウモリに巣(ねぐら)を作られた3つのサイン
「もしかして、うちにもコウモリが…?」
そう感じたら、まずは落ち着いて、これから紹介する3つのサインがないかチェックしてみてください。
サイン①:壁や天井から「キーキー」という鳴き声や羽音が聞こえる
コウモリは夜行性なので、夕方から夜間にかけて活動が活発になります。
もし、天井裏や壁の中から「キーキー」「チチチ…」といった甲高い鳴き声や、「バサバサッ」と何かが動き回るような音が聞こえた場合、コウモリが住み着いている可能性があります。
サイン②:家の周辺や軒下で見かける大量のフン
コウモリのフンは、黒や茶色で5mm〜10mmほどの大きさです。
巣(ねぐら)の真下には、このフンが大量に落ちている傾向があります。
またネズミのフンと似ていますが、コウモリのフンは昆虫を主食とするため、非常にもろく、指で軽くつまむとパサパサと簡単に崩れる特徴があります。
サイン③:夕方になると特定の場所から飛び立つ姿の目撃
これが最も確実なサインかもしれません。
日没後の薄暗い時間帯に、家の屋根の隙間や換気口といった特定の場所からコウモリが次々と外へ飛び立っていく姿を見たら、そこに巣(ねぐら)があると考えてよいでしょう。
コウモリの巣(ねぐら)を見つけた時の対処法
では、実際にコウモリの巣(ねぐら)を見つけた場合、どうすれば良いのでしょうか。
ご自身でできる対処法を、以下4つの手順に沿って解説します。
手順①:侵入経路を特定する
まずは、コウモリがどこから出入りしているのか、その「侵入経路」を突き止めましょう。
夕方の時間帯に建物の外からじっと観察し、コウモリが出てくる場所を特定しましょう。
ちなみにコウモリの主な侵入経路は以下のとおりです。
- 屋根や瓦、壁の隙間
- ドアや窓の隙間
- 換気口・通風口
- 配管の隙間
- 戸袋や雨戸の隙間
- 外や壁基礎のひび割れ
出入り口は1箇所とは限りません。
そのため、考えれる侵入口や経路はすべて特定する必要があります。
コウモリの身体は、体長3cm程度と、とても小さいため、1cm前後の隙間があれば簡単に侵入することができます。
手順②:忌避スプレーで追い出す
侵入経路がわかったら、コウモリが嫌がるハッカ油などが成分の忌避スプレーを、巣(ねぐら)となっている場所へ噴射します。
ポイントは、コウモリがエサを探しに出かけている昼間に行うことです。
昼間に行うことで、夜に戻ってきたコウモリがニオイを嫌がり、中に入るのを諦めさせる効果が期待できます。
手順③:掃除・除菌する
コウモリを追い出せた後は、コウモリが残したフンや尿をきれいに掃除・除菌しましょう。
なぜなら、コウモリのフンや尿には病原菌や寄生虫などが含まれている恐れがあり、そのままにしておくのは衛生的によくありません。
掃除をされる際は、必ずマスクや手袋を着用し、消毒用アルコールなどで湿らせた布を使い、ホコリが舞わないように静かに拭き取ってくださいね。
手順④:侵入経路を塞ぐ
忌避スプレーでコウモリを追い出し、しっかり掃除・除菌できた後は、コウモリの侵入経路を塞ぎましょう。
侵入経路を塞ぐ際は、金網やコーキング剤などを使います。
ただし、必ず数日間は様子を見て、コウモリがもう戻ってきていないことを確認してから作業してくださいね。
コウモリを巣(ねぐら)から追い出す際の3つの注意点
ご自身でコウモリを巣(ねぐら)から追い出す際は、以下3つの注意点に気を付けてください。
- 許可なき捕獲・殺傷は鳥獣保護管理法で禁止されている
- 追い出す前に侵入経路を塞いではいけない
- 感染症予防のためフンは素手で触らない・吸い込まない
一歩間違えると、法律違反や感染症のリスクもあるため、ぜひご確認ください。
以下でそれぞれ解説します。
注意点①:許可なき捕獲・殺傷は鳥獣保護管理法で禁止されている
実は、コウモリは「鳥獣保護管理法」という法律によって守られています。
そのため、自治体の許可なく勝手に捕まえたり、傷つけたり、殺したりすることは法律で禁止されております。
違反した場合、1年以下の懲役又は100万円以下の罰則が科される可能性があるため注意しましょう。
そのため、対処法は、あくまで「追い出す」ことだと覚えておいてください。
参考:
環境省HP-鳥獣保護管理法の概要
注意点②:追い出す前に侵入経路を塞いではいけない
コウモリの侵入経路を先に塞いでしまうと、中に残っていたコウモリを閉じ込めてしまいます。
逃げ場を失ったコウモリが天井裏などで死んでしまうと、その死骸が腐敗し、強烈な悪臭やハエやウジなどの発生といった二次被害を引き起こすことになりかねません。
そのため、必ずコウモリを追い出してから侵入経路を塞ぎましょう。
注意点③:感染症予防のためフンは素手で触らない・吸い込まない
コウモリのフンには病原菌がたくさん含まれているため、掃除の際は細心の注意が必要です
下記を必ず着用しましょう。
- マスク
- ゴーグル
- ゴム手袋
またフンを清掃する際、掃除機は絶対に使わないでください。
なぜなら、掃除機を使うと、後ろから出る排気の風で、目に見えないフンの粉や菌が空中に舞い上がってしまい、かえってお部屋全体に広げてしまうからです。
そのため、コウモリのフンを掃除する時は、ホウキとチリトリで静かに集め、ゴミ袋をしっかり縛って処分しましょう。
コウモリの巣(ねぐら)を放置すると起こりえる3つの被害
「ただ住み着いているだけなら、少し様子を見ようかな…」
そう考えるのは、実は非常に危険です。
コウモリの巣(ねぐら)を放置すると、時間とともに次のような深刻な被害を引き起こします。
騒音被害
コウモリの巣(ねぐら)を放置すると、コウモリの羽音による騒音被害が発生します。
またコウモリは夜行性の動物のため、夜になってから、飛び回る羽音が聞こえてくることが多いです。
コウモリの出す騒音によってイライラさせられるだけなら、まだ良い方かもしれません。
しかし、騒音によって不眠になった結果、以下のような生活習慣病を引き起こす可能性があります。
- 糖尿病
- 高血圧
- 脂質異常症
これらの被害に遭わないためにもコウモリの巣は決して放置してはいけません。
衛生的な被害
コウモリによる衛生的な被害も考えられます。
野生のコウモリは「ウイルスの貯水池」と呼ばれることがあるほど、さまざまなウイルスを保有するおそれがあります。
新型コロナウイルスのような、新しいウイルスを媒介する可能性もあるので身近にいる方はどうしても不安に感じてしまいますよね。
また、コウモリに寄生しているダニが家に入り込んでしまうと、布団に入ってきて寝ている間に吸血することもあります。
刺された箇所の腫れやかゆみはもちろん、刺された後にアレルギーになる可能性もあるので、たかだかダニだと侮ってはいけません。
参考:
ダニアレルギーの症状や対策、治療法は? 咳やくしゃみの原因とは | バルサン | レック株式会社
コウモリに直接触れなかったとしても、コウモリの出す大量の糞尿は乾燥し崩れることで空気中に飛散します。
そのため、コウモリに住み着かれた場合、お住まいが非常に不衛生な環境に変わってしまいます。
悪臭被害
コウモリの排泄する糞尿によって起きる悪臭被害も困りものです。
そんなコウモリの糞尿から発生する「ドブのような臭い」に耐えられず、本来ならリラックスして過ごせるはずの自宅が、苦痛極まりない場所になってしまうというケースもあります。
コウモリの巣(ねぐら)に関するよくある質問【Q&A】
ここでは、コウモリの巣(ねぐら)に関して、次のよくある質問に回答していきます。
- コウモリが巣に戻る時間は?
- 市役所や保健所はコウモリを駆除してくれますか?
- コウモリの駆除に最適な季節はありますか?
- 火災保険は適用されますか?
上記と同じ質問をお持ちの方はもちろん、似ている疑問を抱えている方もぜひご確認ください。
以下でそれぞれ解説します。
Q. コウモリが巣に戻る時間は?
A. コウモリは朝5時~7時、日の出前に巣に戻る傾向があります。
夕方17時~19時になると、巣を出て餌を探し始めるので、活動する時間帯を考慮してコウモリ対策を行いましょう。
Q. 市役所や保健所はコウモリを駆除してくれますか?
A. いいえ、市役所や保健所といった行政機関が、直接ご自宅のコウモリを駆除してくれることは基本的にありません。
ただし、相談に乗ってくれたり、専門の駆除業者団体を紹介してくれたりするケースはありますので、一度お住まいの自治体に問い合わせてみるのも良いでしょう。
Q. コウモリの駆除に最適な季節はありますか?
A. コウモリは夏に繁殖期を迎えます。
この時期は、まだ飛べない子どもが巣(ねぐら)に残っている可能性が高いため、追い出しが困難になります。
そのため、コウモリをご自身で駆除したい場合や専門業者に依頼したい場合は、子どもが巣立った後の秋(9月〜10月)や冬眠から覚めて活動が活発になる前の春先が最適な季節と言えるでしょう。
Q. 火災保険は適用されますか?
A. 残念ながら、コウモリなどの害獣による被害は、火災保険における「風災・雪災」といった自然災害とはみなされず、ほとんどのケースで保険の適用対象外となるのが現状です。
コウモリの巣(ねぐら)を見つけたら専門の駆除業者に相談しよう!
「ご自宅にコウモリの巣がある」
「もしかしたらあるかもしれない…」
そんな場合は、まずはプロの害獣駆除業者へ相談することをおすすめします。
コウモリの侵入経路をすべて見つけ出し、完璧に封鎖する作業は、専門家でなければ非常に難しい現状があります。
わずかでも隙間が残っていれば、帰巣本能の強いコウモリは、必ず同じ場所に戻ってきてしまいます。
被害がこれ以上大きくなる前に、そして何よりご家族が安心して暮らせる毎日を取り戻すためにも、コウモリの巣(ねぐら)を見つけたら、できるだけ早く専門の駆除業者に相談することをおすすめします。
クチコミ・実績業界トップクラスを誇る「ハウスプロテクト」では、コウモリ被害に関するご相談はもちろん、現地調査やお見積もりもすべて無料で承っております。
コウモリの被害状況と侵入経路をプロの目で徹底的に調査し、お客様に最適なプランをご提案しますので、まずはお気軽にお問い合わせください。
\お問い合わせフォーム入力は1分で完了/
ネズミ、イタチ、ハクビシン、アライグマ、コウモリなど、あらゆる屋内害獣に対応。
まずは被害状況をお聞かせください。