動物園などでは、愛くるしい見た目から人気があるアライグマ。しかし近頃は、アライグマによる農作物や、住宅などの被害が多発しています。
また夜に活動することが多いアライグマですが、「夜間に天井から音が聞こえる」「足跡らしきものがある」などで不安になっている人もいるのではないでしょうか。
今回はアライグマの生態や、対策などの注意点を解説していきます。
ぜひ参考にしてください。
まずは自分でできる対策を現場のプロがご紹介
アライグマとは、「食べ物を水で洗うため」(洗熊)と一般的に言われていますが、本来は「前足を水の中に入れて獲物を捕獲する姿が、手を洗っているように見えるため」と言われています。
アライグマは目の周りに大きな黒い斑紋があるところが特徴的です。体長は約40~60㎝で、尾長は20~40㎝ほどあり、尾は長く毛に黒い横縞があります。アライグマの手足は、人間の子どもの手みたいに5本指がくっきりとした形です。
もともと、日本では動物園以外には生息していませんでしたが、飼育しているときにアライグマが脱走したため野生で増殖しました。ちなみに、アライグマは無許可で飼育・譲渡・販売などが禁止されています。
参考:環境省 アライグマの防除の手引き「日本における導入と定着の経緯」
アライグマの病原菌や回虫
アライグマには、病原菌や回虫で健康被害や感染症を引き起こす場合があるので十分に注意をしてください。
狂犬病
狂犬病は犬だけのものではありません。狂犬病は致死率ほぼ100%の確率と言われています。また中国などでは、毎年約2,000人が亡くなるほどの強い病気です。
人間を含めた哺乳類は、狂犬病になると短期間で死に至ります。しかしアライグマは狂犬病に感染をしても、すぐに死なず長く生き続けます。そのため狂犬病に感染しても移動をするので、あらゆる場所に狂犬病を媒介します。
アライグマ回虫
アライグマの小腸に寄生する回虫です。人間に感染した場合には、脳神経障害が発生します。しかもアメリカでは、アライグマ回虫により死者がでている報告も確認されています。
攻撃性がある
アライグマの見た目は可愛いですが、実はとても凶暴な性格をしています。噛まれたり引っかかれたりするだけで、感染症になるおそれもあるので注意してください。
またアライグマが家の近くにいる場合には、こまめに石鹸で手洗いをしましょう。
アライグマ駆除や捕獲の注意点
アライグマは法律により「飼育・譲渡・販売」などが禁止されています。そのためアライグマを捕獲するには、各都道府県や市町村の保健所や農業振興センターなどの捕獲の許可の申請が必須。
申請後、許可が下りるまでにはおよそ2~4週間ほどかかります。またホームセンターなどで、捕獲用の大きく頑丈なカゴなども販売していますが、申請なしで使用はできないので注意してください。
アライグマがすでに住み着いてしまっている場合
アライグマが住み付いてしまうと、あらゆる被害をもたらします。
病原菌や回虫での健康被害や、さらにペットや家への被害も懸念されます。
アライグマは、同じ場所に糞尿をする習性があります。天井裏などで糞尿をすることにより、糞尿が天井から染みだしてきたり、また木材が腐り天井が抜け落ちたりすることもあります。
天井裏にある断熱材などで巣を作り、アライグマが住処にすることもあります。また繁殖力が高いため、その場所で出産をすることも。さらに個体数が増えると、家への被害も大きくなります。木材に傷をつけられたり断熱材を巣に使われたりするので、早期に駆除をしないと家の資産価値も下がります。
アライグマが持っている寄生虫やダニなどが、飼っているペットに寄生する可能性があります。またアライグマに、ペットとして飼っている魚や鳥などを食べられてしまう危険性もあります。
自分でできる対策
自分で駆除をする場合には、捕獲手続きが必要となります。その間、まずは「アライグマを追い出す」ことを試みてはいかがでしょうか。追い出すことに関しては、手続きなどは必要がないので安心してください。
餌となるものを取り除く
生ごみなどは、取り出しができないように対策をしてください。さらに食品が入っていた缶やトレーなども餌になるので、キレイに洗ってからゴミを保管することで予防になります
さらに飼っている金魚や鳥などを食べる可能性があるので、水槽や鳥かごを安全な場所に移動させたり、網をかぶせたりして対策をしましょう。
嫌いな臭いで追い出す
アライグマはとても鋭い嗅覚を持っています。そのため追い出すためには「アライグマが嫌いな臭いのでる忌避剤」の使用が効果的です。
- ハクビシンなぜ逃げる?
商品名にハクビシンと記載されていますが、アライグマにも効果があります。 アライグマが嫌いな唐辛子成分の刺激臭がする忌避剤。 使用方法は、アライグマを見かける天井裏、侵入口などに吊るします。 約1年の持続効果があります。 |
- 木酢液
木酢液とは、木材を焼いたときに出る煙を冷やし、液体にしたものです。 アライグマは山火事だと連想し本能で危険を感じることで、忌避剤として効果を得られます。 使用方法は水で薄めた木酢液を、穴をあけたペットボトルに入れ、アライグマを見かける天井裏や侵入口などに吊るします。 時間と共に蒸発するので、定期的に交換が必要となります。 |
画像:Amazon
侵入経路は全て封鎖する
アライグマは頭部が入れば、どこからでも侵入が可能です。また、長くて鋭い手を器用に使って、狭い隙間から家へ侵入してきます。侵入口に物を置いただけでは、器用なアライグマは寄せて入っていることも。
そのためアライグマの侵入口を封鎖するには、金属製のプレートや頑丈な木材でしっかりと取り付けることが必要となります。
被害は時間とともに拡大
アライグマの被害は、気づいたときには駆除や修繕に掛かる費用が何倍にも増えてしまうケースもあります。また繁殖力も高いので、個体数が増えるとさらに悪化します。
自分での対策で被害が収まらない場合
自分で対策をしても、なかなか一筋縄ではできないアライグマ対策。対策をしても、アライグマが家から出ていかない場合も多くあります。
また、アライグマを捕獲するには、手続きをしてから捕獲や駆除をしなければなりません。アライグマの病原菌や回虫などの衛生面への不安もあります。安全安心のためにも、プロの害獣業者へ相談してみてはいかがでしょうか。
プロによる駆除方法
弊社ハウスプロテクトでは、アライグマの駆除を下記のような流れでおこなっています。
ぜひ参考にしてください。
- 現地調査で被害状況を把握
- 駆除内容を説明、見積もりの提示
- 業務用の忌避剤を使用して、アライグマを捕獲または追い出し作業
- 侵入口を鉄のプレートなどで封鎖
- アライグマがいた場所を清掃、消毒
- 必要がある場合は家の修繕
さいごに
自分でアライグマを追い出すには、時間と労力を使います。また糞尿などがある天井裏や屋根裏に入り、清掃や消毒などの作業となると、衛生面も気になるところ。
それなら「どうしたらいいのかわからない」と悩んでいる人もいるのではないでしょうか。完全に駆除や捕獲をしたいなら、プロの駆除業者に任せることが最適解です。
お気軽に、ハウスプロテクトへ相談してください。お客さまにとって納得できる解決方法を、ご提案させていただきます。