ハクビシンの保有するおそれのある病原菌は?健康被害のリスクを解説

ハクビシンが保有しているおそれのある病原菌や、それに伴う健康被害のリスクについて知っていますか?

野生のハクビシンには近寄るべきではありません。
可愛いから、珍しいからと触ったり、近づいてしまうと健康被害を招くことがあります。

ぜひハクビシンについて知っていただき、万が一家にハクビシンが出たときの対応の方法を知っておきましょう。

直接触れなくても危険なことがある

ハクビシンのもつ病原菌とは?感染症・健康被害のリスクを解説

ハクビシンに直接触れなくても、何らかの感染症にかかる場合があります。

野生生物であるハクビシンは、病原菌を保有しているおそれがゼロではありません

参考:
動物由来感染症 – 厚生労働省

感染リスクが未知数なので、住宅街のごみ捨て場や、家の庭先など、ハクビシンが出没する場所では常に注意しておくべきです。

ハクビシン自体が視界にいなくても、糞尿や唾液などに病原菌がいるおそれもあります。

絶対にハクビシンを自分の行動エリアに寄せ付けないというのは難しいですが、できるだけ害獣が寄り付き難い環境にすることは重要です。

家のゴミ捨て場はきちんと閉じて臭いが漏れ出ないようにしたり、庭先を綺麗に整頓することなどで対策しましょう。

ハクビシンの持つ病原菌にはどのようなものがあるか

ハクビシンのもつ病原菌とは?感染症・健康被害のリスクを解説

  • サルモネラ菌食中毒
  • 重症急性呼吸器症候群(SARS)
  • E型肝炎

参考:
外来種対策マニュアル 参考資料 ① アライグマ・ハクビシンに関する主な人獣共通感染症 – 東京都環境局

ハクビシンから感染する代表的な病気について、見ていきましょう。

サルモネラ菌食中毒

最近によって引き起こされる食中毒です。

保菌動物の糞便や、汚染された食べ物・水などの摂取によって、サルモネラ菌食中毒にかかります。

腹痛や嘔吐、下痢、発熱といった症状が主です。

食中毒と聞くと気楽に考えてしまいやすいですが、注意が必要となります。

重症急性呼吸器症候群(SARS)

重症急性呼吸器症候群とはSARSコロナウイルスによって引き起こされる全身性の感染症のことです。

2〜7日の潜伏期間の後に、急激な発熱、咳、全身倦怠感、筋肉痛などのインフルエンザのような症状があらわれます。

数日間で呼吸困難、乾性咳嗽、低酸素血症などの下気道症状が現れ、肺炎になります。

ハクビシンが媒介する可能性も指摘されているものの、まだ確実ではありません。

一般的な予防法として手洗い、うがい、マスク着用、体力や免疫力の増強をはかることや、人混みを避けることなどがあげられます。

参考:
重症急性呼吸器症候群(SARS) – 関西空港検疫所

E型肺炎

E型肝炎ウイルスによって引き起こされる一過性の急性肝炎です。

感染経路は、糞尿に汚染された飲食品からの経口感染・水系感染が主です。

潜伏期間は2週間〜9週間で、平均的に約6週間で発病します。

急性肝炎になった場合、A型肝炎とよく似た症状で、黄疸、発熱、食欲低下、腹痛が症状として現れます。

慢性化することはありませんが、重症度や致死率はA型肝炎より高く、急激に症状が酷くなったりすることもあります。

治療法は、A型肝炎と同様に、入院して安静にすることが重要です。

E型肝炎に対するワクチンは、現在のところ開発されていません。

参考:
E型肝炎 – 関西空港検疫所

ハクビシンのダニ・ノミ被害について

ハクビシンのもつ病原菌とは?感染症・健康被害のリスクを解説

ここまでは、ハクビシンから感染する病気についてお伝えしました。

しかしハクビシンはそれだけではなく、野生で暮らしているのでダニやノミも保有しています。

害獣に家を住処にされると、ダニやノミが室内に侵入し、さまざまな健康被害が発生します。

代表的な被害は以下のとおりです。

  • 疥癬症
  • アトピー性皮膚炎
  • アレルギー被害

それぞれについて、順番に見ていきましょう。

疥癬(かいせん)症

疥癬症の原因はヒゼンダニという小さなダニがヒトの皮膚に寄生することです。

腹部や胸部、太ももの内側などに激しいかゆみを伴います。

皮膚に寄生しているダニが直接的に肌から肌、または衣類や布を介して間接的に感染が広がるので気をつけなければなりません。

この疥癬には「通常疥癬」と「角化型疥癬」の2つのタイプがあり、その違いはダニの数と感染力、症状が違います。

通常疥癬

顔や頭を除く全身に赤いぶつぶつができ、非常につよい痒みを伴います。

寄生するヒゼンダニの数は数十匹以上が目安です。

感染力はこのあと紹介する角化型疥癬よりは強くありません。

角化型疥癬/ノルウェー疥癬

厚い垢が増えたような状態になります。

痒みには個人差があり、人によっては全くない場合もあるようです。

寄生するヒゼンダニの数は100万〜200万匹と多く、感染力が非常に強いです。

短時間の接触でも感染し、衣類や寝具を介した間接的な接触などでも感染します。

また、剥がれ落ちた角質にも多数のダニが含まれているため、それが付着することで感染するケースもあります。

角化型疥癬は主に全身が衰弱している人や重度の疾患を患っている人など、免疫力が低下している人に発症します。

参考:
ハクビシンやアライグマによる被害を防ぐために:目黒区公式ホームページ
疥癬とは – 国立感染症研究所

また、ダニによってアトピー性皮膚炎になったり、アレルギーが起きたりといったこともあります。

ダニと聞くと気楽に考えてしまいやすいかもしれませんが、要注意です。

参考:
ダニアレルギーの症状や対策、治療法は? 咳やくしゃみの原因とは | バルサン | レック株式会社

以上のようにハクビシンはさまざまな被害のおそれがあるので、もしも身近にいるなら早めの対策が必要です。

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病気にならないためにはいち早く駆除を

ハクビシンのもつ病原菌とは?感染症・健康被害のリスクを解説

ここまでで、ハクビシンにいろいろなリスクがあることを認識して頂けたと思います。

もし家の中や、家の近くでハクビシンを見つけたら、触らない、餌をあげない、近づかないことを徹底してください。

家を住処にされると、健康被害はもちろんですが、糞尿による住居の劣化、足音や鳴き声による騒音被害でのストレスなど、ひとつとして良いことはありません。

万が一身近にいる場合は、病気にならないためにもいち早く駆除をしましょう。

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自然に暮らしている動物が身近にいると、いろいろなリスクがあります。

自力で何とかしたいと考える方は多いかもしれませんが、そのあとの健康被害や、再発防止を考えると、費用をかけてもプロに頼むのがオススメです!

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